自社の立ち位置を客観的に測るのは難しいものです。「うちはまあまあやっている」なのか「かなり遅れている」なのか、比較対象がないと分かりません。
2,200組織を調査した「デザイン成熟度モデル」は、その物差しになります。5段階のどこにいるかで、自社の現在地が見えます。
5つのレベル
- L1 プロデューサー(41%) — 言われたものを作る段階。デザインは「見た目を整える作業」
- L2 コネクター(26%) — 部門をつなぐ段階。営業と製造がデザインを介して会話し始める
- L3 アーキテクト(21%) — 設計を主導する段階。何を作るかの議論にデザインが入る
- L4 サイエンティスト(7%) — データで検証する段階。感覚ではなく数字で良し悪しを判断する
- L5 ビジョナリー(5%) — 事業の方向そのものをデザインが牽引する段階
注目すべきは分布です。67%がL1〜L2に留まっている。つまり大半の組織は「見た目の作業」か「部門間の橋渡し」までしか到達していません。
L4以上で何が変わるか
調査では、L4以上の組織はL1の組織と比べて収益成長率が約2倍、コスト削減目標の達成率も約2倍という結果が出ています。
分かれ目はL3とL4の間、つまり「データで検証しているかどうか」です。
「このチラシ、いい感じだね」で終わるのがL3まで。「このチラシを配った週の問い合わせは前週比で何件増えたか」を測るのがL4。この一線を越えられるかどうかで、成長率が倍違うということです。
中小企業がL4に上がる最短ルート
大企業向けの話に聞こえるかもしれませんが、実は中小企業のほうが有利です。組織が小さいので、測って直すサイクルが速く回せます。
やることは3つだけ。
- 今の数字を1つだけ決めて記録する — 月間の問い合わせ件数でも、リピート率でも構いません
- 何かを変えたら日付を記録する — チラシを刷新した、サイトを直した、値段を変えた
- 翌月、数字を見る
これだけでL4の入り口です。難しいのは技術ではなく、測り続けることのほうです。
診断は入口であって結論ではない
L1だからダメ、という話ではありません。67%がそこにいます。大事なのは、自分がどこにいるかを知り、次の1段だけを狙うことです。
まずは自社がL1〜L5のどこか、社内で3人に聞いてみてください。答えがバラバラなら、それ自体が最初の課題です。
合同会社ヨミノワは、秋田を拠点にAI活用の伴走支援を行っています。
