システム開発を外注したことがある方なら、こんな経験があるはずです。要件定義に1ヶ月、設計に1ヶ月、開発に1ヶ月。ようやく出てきたものが「思っていたのと違う」。
従来のSI業界では、これが標準工程でした。3ヶ月・数百万円が当たり前だったのです。
1日で回るタイムライン
いまのAI活用型の開発は、この工程がまるごと圧縮されています。
- ヒアリング(1時間) — 現場の困りごとを聞く
- 設計確認(30分) — 「こういう画面でいいですか」を口頭とラフで合意
- プロトタイプ生成(2〜4時間) — 実際に動くものを作る
- 顧客レビュー(1時間) — その場で触ってもらう
- 納品・課金(30分)
合計で1日。3ヶ月の工程が1日になる——これがAI時代の開発の実態です。
なぜ速くなったのか、を誤解しないでほしい
ここで多くの人が「AIがコードを書くから速い」と理解します。半分正解ですが、本質はそこではありません。
本当の理由は意思決定者と実装者が同じ人になったからです。
従来は、社長の頭の中にある課題を営業が聞き、PMが仕様書に落とし、エンジニアが実装し、QAが検証しました。この4回の受け渡しのたびに、情報が減衰し、認識がズレていったのです。「思っていたのと違う」の正体は、この伝言ゲームでした。
AIを操れる人間が1人いれば、聞いた本人がその場で作れます。伝言ゲームが消えるので、速いだけでなく精度も上がる。人件費削減の話ではないのです。
中小企業にとって何が変わるか
いちばん大きいのは、試せるようになったことです。
300万円・3ヶ月かかるなら、失敗が許されないので稟議も慎重になり、結局やらない。しかし1日で動くものが出てくるなら、「まず作って触ってみて、違ったら捨てる」が成立します。
在庫管理でも、見積作成でも、シフト表でも構いません。「これ、面倒だな」と感じている業務を一つ挙げてみてください。その日のうちに、動く試作品を見られる時代になっています。
大事なのは完璧な要件定義ではなく、まず1回転させることです。
合同会社ヨミノワは、秋田を拠点にAI活用の伴走支援を行っています。
