「求人を出しても応募がゼロ」。秋田で経営者と話すと、必ずこの話になります。そして多くの方が「景気が良くなれば戻る」と考えています。
残念ながら、これは景気の問題ではありません。
団塊ジュニアの次がいない
日本の労働市場には構造的な断層があります。団塊ジュニア世代の下に、それに匹敵する人口の塊が存在しないのです。
つまり、この先どれだけ賃金を上げても、どれだけ景気が回復しても、採用市場に人が戻ってくることはない。パイそのものが縮んでいるからです。
さらに2026年に入り、日本は35年続いた「ゼロ金利が当たり前」の時代を終えました。金利が動き、海外から日本への資本の流れも変わりつつあります。
資本は来るが、担い手がいない
ここに、この時代の本質的なねじれがあります。
お金は回り始めた。設備投資もしやすくなった。しかしその投資を動かす人がいない。畑はあるが耕す人がいない、という状態です。
だからこそ、AIの位置づけが変わります。
「道具」から「デジタル従業員」へ
これまでのAI活用は「業務効率化」でした。既存の従業員が、AIという道具を使って作業を速くする。
いま起きているのは、その先です。AIが自分で判断し、手順を実行する。つまり人手の代わりとして機能する段階に入っています。
これは技術トレンドの話ではありません。人口動態が「そうせざるを得ない」ところまで日本を追い込んでいる、という話です。流行だから乗る、ではなく、乗らないと事業が回らなくなる。
中小企業がいま考えるべきこと
大げさな導入は要りません。まず、こう問い直してください。
「この業務、来年も人を採れる前提で設計されていないか」
請求書処理、問い合わせ一次対応、日報の集計、在庫の発注判断。これらは「人がやる前提」で組まれていませんか。採用できない前提で組み直すと、どこをAIに任せるべきかが自動的に見えてきます。
人が来ないことを嘆く時間を、人が来なくても回る設計に使う。それが2026年以降の地方経営の前提条件です。
合同会社ヨミノワは、秋田を拠点にAI活用の伴走支援を行っています。
