「広告を出したほうがいいのか」という相談をよく受けます。判断材料は2つの数字だけです。
LTV(顧客生涯価値): 1人の顧客が取引期間全体でもたらす粗利の合計。
CAC(顧客獲得単価): 顧客を1人獲得するのにかかった費用の合計。
この2つを割った LTV ÷ CAC が3以上なら健全、というのが一般的な目安です。
計算してみる
月額1万円のサービスで、毎月3%の顧客が解約するとします。平均的な取引期間は約33ヶ月。LTVは33万円です。
このとき、CACが11万円を超えると比率は3を割ります。つまり1件獲るのに11万円以上かけてはいけないというラインが引ける。広告費の上限が、感覚ではなく計算で出せるようになります。
回収期間も見る
もう一つ大事なのが「何ヶ月で元が取れるか」。理想は12ヶ月以内です。SaaS業界では20〜30ヶ月かかることも珍しくありませんが、その間の資金は自社が立て替えることになります。回収が遅いモデルは、成長するほど資金繰りが苦しくなります。
一番安い獲得経路は「紹介」
CACを下げる最も確実な方法は、紹介です。広告費もかからず、成約率も高い。既存のお客様に「もし周りで困っている方がいたら」と伝える仕組みを作るだけで、数字は変わります。
数えるところから始める
多くの中小企業は、そもそもCACを計算していません。今月使った販促費の合計を、今月の新規客数で割る。これだけでいいのです。数ヶ月続ければ、どのチャネルが割高かが見えてきます。
顧客管理と販促費の記録が同じ場所にあれば、この集計は自動化できます。「勘で広告を増やす」から「数字で判断する」への移行が、地味ですが最も効きます。
合同会社ヨミノワは、秋田を拠点にAI活用の伴走支援を行っています。
