景気動向調査で、景気DIが42.9(前月比-1.4ポイント)、全10業種・全地域が同時に悪化という局面がありました。2年6ヶ月ぶりの事態です。
背景にあったのは燃料費・物流費・原材料コストの上昇。加えて食品だけで2,798品目が同月に価格改定(平均+14%)という水準でした。金利上昇も重なり、設備投資の判断は重くなります。
地方の中小企業に効く二重の圧力
秋田を含む地方の中小企業には、もう一つ固有の事情があります。価格転嫁の遅れです。コスト上昇分をどれだけ販売価格に反映できたかを示す転嫁率は、中小企業では5割前後にとどまるという調査が繰り返し出ています。
つまり、上がった仕入値の半分は自社で吸収している。この状態が続くと、売上が横ばいでも利益だけが痩せていきます。
こういう局面で打つ手の順番
① 価格転嫁の交渉を先送りしない
取引先との価格協議は、経営者にとって最も気が重い仕事です。ただ、根拠資料(原材料の値上げ通知、燃料単価の推移)を揃えて臨めば、話は前に進みます。国も価格転嫁を促す枠組みを整備しており、交渉の後ろ盾はあります。
② 固定費の構造を点検する
転嫁できない部分は、自社の費用構造で吸収するしかありません。ここで有効なのが、業務時間の棚卸しです。転記・集計・報告書作成といった間接業務にどれだけ時間を使っているかを数える。多くの会社で3〜5割を占めます。
③ 支援策とセットで設備・省力化投資を検討する
省力化・生産性向上を支援する制度は複数あり、締切は年に数回設定されているのが通例です。募集要領は毎年変わるため、去年の記憶で判断しないこと。最新の公募要領を確認するか、商工団体・支援機関に相談してください。
景気の谷は、自社の構造を見直す口実としては最良のタイミングです。
合同会社ヨミノワは、秋田を拠点にAI活用の伴走支援を行っています。
