粗利率90%を超える中小企業は、実際に存在します。特別な技術というより、発想の置き換えで到達しているケースが多い。
事例に共通する構造
① 壁紙の張り替えではなく「再生」
新しい壁紙を仕入れて張り替えれば材料費がかかります。専用の薬剤で既存の壁紙を洗浄・再生する工法なら、材料費は激減し粗利は90%を超える。同じ「壁をきれいにする」という結果に、別のルートで到達しています。
② 資料作成代行のテンプレート化
毎回ゼロから作れば時間売りです。業種別・目的別のテンプレートを蓄積すれば、2件目以降の作業時間は半減する。粗利80〜90%の水準に届きます。
③ 段ボールで物流費を下げる提案
段ボールを「箱」として売れば価格競争です。「積載効率を上げて配送費を下げる仕組み」として売れば、顧客の削減額から価格を決められます。
④ エコリフォーム
環境価値を軸にした住宅改修で60億円規模まで成長した企業もあります。
⑤ 美容室の材料費10%
そもそも材料費が売上の1割。粗利は90%です。
共通するのは「材料を売っていない」こと
5つに共通するのは、モノではなく結果・仕組み・時間の節約を売っている点です。モノを売れば仕入値に縛られますが、結果を売れば価格の根拠が顧客側の便益に移ります。
ただし落とし穴がある
美容室の例が示す通り、粗利90%でも営業利益は5〜15%まで落ちることがあります。人件費45%、家賃、広告費で削られるからです。粗利率を上げただけでは手取りは増えません。
やるべきは2段階。まず「材料ではなく結果を売る」形に商品を組み替える。次に、その高い粗利を守るために固定費を増やさない。この2つが揃って初めて、利益として手元に残ります。
自社の商品を「これは何を売っているのか」と問い直すところから始めてみてください。
合同会社ヨミノワは、秋田を拠点にAI活用の伴走支援を行っています。
