2026年版中小企業白書に、興味深い対比があります。最重視する経営課題を聞いたところ、中規模企業は「人材確保」44.7%が1位、「受注・販売の拡大」29.0%が2位。一方で小規模事業者は「受注・販売の拡大」36.6%が1位、「人材確保」16.7%が2位でした。
規模によって、悩みの順番が逆転しています。
小規模のうちは仕事を取ることが最優先で、人のことは後回しになる。ところが規模が大きくなると、仕事はあるのに回す人がいない、という状態に変わる。この転換点で、経営者の頭の切り替えが遅れると詰まります。
「昔は営業さえすれば伸びた」という成功体験が、そのまま足を引っ張るからです。営業を強化して受注を増やしても、回す人がいなければ納期が遅れ、既存客の信頼を失う。
自社がどちらのフェーズにいるかを見るには、単純な問いで足ります。「明日、大きな仕事が来たら、受けられるか」。受けられないなら、いま強化すべきは営業ではありません。
不足職種の1位は「専門的・技術的職業従事者」26.0%、2位が「サービス職業従事者」19.8%(p13)。採用で埋まらない部分をどう設計するかが、次の課題になります。
合同会社ヨミノワは、秋田を拠点にAI活用の伴走支援を行っています。
