2026年6月25日の経済財政諮問会議で、日本の財政運営の物差しが変わりました。ニュースの見出しにはあまりなりませんでしたが、原文を読むと変更は明確です。
プライマリーバランス(PB)の黒字化が、「目標」から「確認する指標」へ降格しました。代わりに財政運営の中核に置かれたのは「国・地方の総債務残高対GDP比の安定的な低下」です。15年以上掲げられてきた「単年度PB黒字化」の旗が、静かに降ろされたことになります。
経営者にとって、これは他人事ではありません。財政運営の目標が変われば、予算の付き方が変わります。単年度で帳尻を合わせる発想から、複数年度で投資を回す発想へ。実際、同じ会議で「投資枠は要求上限(シーリング)なし、事項要求可、複数年度計画が基本」という方針も示されました。
もう一つ、社会保険について「現役世代の保険料率の上昇を止め、引き下げていく」と明記されています。これが実現すれば、人件費構造の前提が動きます。
制度の変更は、確定してから読むと遅い。確定前の資料は誰でも読める場所に公開されています。読む人が少ないだけです。
合同会社ヨミノワは、秋田を拠点にAI活用の伴走支援を行っています。
