介護記録のデータから、ご家族向けの月次レポートを自動生成する仕組みを作った事例。先方の実データで検証し、様式の修正要望12点を反映してテスト運用へ。合同会社ヨミノワ(秋田市)の仕組みづくり。
この事例は、お客様が特定されないよう社名・地域・時期を伏せて書いています。数字は納品物にある実測のみで、盛っていません。
業種
介護(居宅介護支援・施設介護)
規模
複数の事業所を持つ法人。介護部門の担当者と、代表側の窓口の2名でやり取りしています。
困りごと
「ご家族にお渡しする月次のレポートを、職員が1人ずつ手で書いている。」
介護記録そのものは、システムにきちんと入っています。詰まっていたのはその先でした。
- 記録は数字とチェックの羅列で、そのままではご家族に読んでもらえない
- 文章に直すのは職員の手作業で、利用者が増えるほど時間が伸びる
- 書く人によって、書きぶりと分量が揃わない
データはあるのに、渡せる形になっていない状態でした。
やったこと
- 入力の実物を見るところから。 「たぶんこういうデータだろう」で作らず、実際に出力されているファイルを1本もらって、そこから設計しました。 ここを飛ばすと必ず作り直しになります。
- AIが下書き、人が確認する形に。 レポートの文章はAIが記録データから起こし、最終的に出すかどうかは職員が決めるという順番にしました。AIが勝手に送る形にはしていません。
- 断定を避ける書きぶりに調整。 医療的な断定に読まれかねない表現を、事実の記述に寄せました。
- お客様名義でAIの利用アカウントを開設。 ヨミノワの名義ではなく、お客様の画面に使った金額がそのまま出る形にしました。上限額もお客様側で設定できます。
- 様式の修正要望を、まとめて反映。 実物を見ていただいて出た要望を、1回でまとめて直しました。
変わった数字
- 先方の実データ4名分で、1か月分のレポートを実際に生成(サンプルデータではなく、お客様自身のデータで検証)
- 様式の修正要望 12点を反映
- テスト運用を開始(対象を絞って1周まわし、形を見てから広げる方針)
- 費用はAIの利用料の実費のみでテスト期間を運用
契約金額・補助金の額は、お客様の経営情報にあたるため公開していません。「1人あたり何分が何分になった」という時間短縮の数字は、まだ実測していないので書きません。
期間
準備から検証まで数か月。 現在テスト運用中で、伴走は継続しています。
この事例での当社の役割
当社は「見えなかった経営の地層を掘り起こし、横につないで、一緒に事業を育てる会社」です。この事例を、その3つに分けるとこうなります。
| この事例でやったこと | |
|---|---|
| ① 掘る | 実際に出力されている記録のファイルを1本もらい、そこから設計した |
| ② つなぐ | 数字とチェックの羅列を、ご家族が読める文章にした。出すかどうかは職員が決める |
| ③ 育てる | 対象を絞ったテスト運用で1周まわし、形を見てから広げる。伴走は継続中 |
この事例から言えること
仕組みの導入でいちばん効くのは、「作る」より「渡せる形にする」ところでした。記録は既にあったのです。
もうひとつ。AIの利用アカウントをお客様名義で作るのは、手間が増える選択です。それでもそうしたのは、使った分がお客様の画面に出て、上限もお客様が決められるからです。ブラックボックスにしないことが、続けられる条件だと考えています。
仕組みづくりの内容は仕組みづくり(受託開発)を見てください。
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最終更新: 2026-10-12