合同会社ヨミノワの金利健診。返済予定表と決算書の2枚だけで、要償還債務年数が銀行の健全ライン10年を割る政策金利の水準(臨界金利)を算出します。秋田県信用保証協会専門家・商工調停士による法人向けサービス。試算表は不要です。
金利健診とは何をするサービス?
「政策金利があと何%上がると、御社の借入は銀行の健全ラインを割るか」 を1つの数字で出すサービスです。
金利の解説はしません。返済額のシミュレーションもしません。それは金融機関とFPが既にやっています。ヨミノワが出すのは臨界金利です。御社の要償還債務年数(借入をキャッシュフローの何年分抱えているか)が、銀行が健全とみなす 10年 を割るときの、政策金利の上昇幅のことです。
対象は法人の借入に限ります。個人の資産運用・住宅ローンは扱いません。
当社は「見えなかった経営の地層を掘り起こし、横につないで、一緒に事業を育てる会社」です。金利健診は、そのうち「掘る」をいちばん小さく切り出したサービスです。決算書も返済予定表も、たいていの会社の手元にあります。足りないのは、その2枚を横に並べて読む時間です。
なぜ「返済額」ではなく「償還年数」を見るのか?
返済額は金利に比例して増えます。しかし償還年数は比例しません。
金利が上がると、分子(支払利息)が増えると同時に、分母(返済原資となる簡易キャッシュフロー)が減ります。両側から挟まれるため、償還年数は非線形に伸びます。 返済額が1割増えたときに、償還年数が3割伸びることが起きます。
そして銀行が見ているのは返済額ではなく、この償還年数のほうです。
実際にどれくらいで割れるのか?
当社の試算例をひとつ公開します。
借入 8,000万円(全額が変動・短期プライムレート連動)/現預金 1,000万円/税引後利益 500万円/減価償却費 300万円
この会社の要償還債務年数は 8.8年。銀行の健全ライン10年の内側で、数字の上では健全な会社です。
この会社が健全ラインを割る臨界金利は、政策金利 2.67%(試算した2026年8月時点の政策金利1.0%から +1.67%)でした。
政策金利はその後、2026年9月18日に1.0%から1.25%へ引き上げられました。臨界金利2.67%までの余白は、試算時の+1.67%から約+1.4%に縮んでいます。8.8年という健全な数字のまま、余白だけが削られていくのが、いま起きていることです。
借入の一部が固定金利なら、どう変わる?
同じ試算例で、借入8,000万円のうち4,000万円を固定金利に置き換えると、次のようになります。
| 要償還債務年数 | 臨界金利(水準) | 試算時(政策金利1.0%)からの上げ幅 | |
|---|---|---|---|
| 全額が変動 | 8.8年 | 政策金利 2.67% | +1.67% |
| 半分が固定 | 8.8年 | 政策金利 4.33% | +3.33% |
(2026年8月時点の試算)
償還年数はどちらも同じ8.8年なのに、割れるまでの上げ幅は2倍違います。
この差は、決算書だけを見ていても、月次試算表だけを見ていても出てきません。返済予定表の金利欄を1本ずつ読んだ人にしか見えない数字です。金利健診が見ているのはここです。
いま金利まわりで何が起きている?
金利は2026年10月12日時点、統計は2026年8月時点の公表値です。
- 政策金利 1.25% — 2026年9月18日に1.0%から引き上げ(6月に続き、年内2回目)
- 短期プライムレート(大手銀行の例) — 2.125% → 2.375%(2026年8月3日から)→ 2.625%(2026年11月2日から・9月18日発表)
- 全国の企業が払った支払利息 — 2025年度は前年比 +25.3%、10兆円超(2003年度以来の水準)
- 2026年度の経常利益予想 — 中小企業 −9.4%
実務上いちばん大事なのは、短期プライムレートの行です。多くの中小企業の借入金利は短プラに連動します。短プラ連動の変動金利なら、短プラが改定された後、契約ごとの金利見直し日から借入金利に反映されます(固定金利の部分は変わりません)。大手銀行の例では、9月の利上げを受けた短プラの改定は11月2日です。返済予定表の金利欄が書き換わる前に、余白を測っておく意味はここにあります。
利息は増え、利益は減る。この2つは経営努力とは無関係に、両側から同時に来ます。
何を用意すればいい?
紙は2枚だけです。
- 返済予定表(金融機関ごと・全件)
- 直近の決算書
月次試算表は要求しません。 試算表が毎月きちんと出ている会社は、そもそもこの健診を必要としていないことが多いためです。
何が返ってくる?
数字が3行返ります。
| 出るもの | |
|---|---|
| A | 現在の要償還債務年数(銀行の健全ラインは10年) |
| B | 健全ライン10年を割る政策金利の水準(臨界金利) |
| C | 返済原資が消える政策金利の水準 |
BとCが「政策金利+1.5%」より内側にある場合、それは遠い将来の話ではありません。
「年◯万円増えます」だと、正直ピンと来ないのですが
来ないと思います。なので売上に翻訳した行も一緒に出します。
| 出るもの | |
|---|---|
| D | 政策金利が2.5%になったときの年間利払い(現在との差額) |
| E | その差額を埋めるのに必要な売上(=差額 ÷ 営業利益率) |
「利払いが年75万円増えます」は、多くの社長にとって遠い数字です。「それを埋めるのに売上が2,500万円要ります」は、同じことを言っているのに距離が違います。
Eは割り算をしているだけで、新しい情報は1つも足していません。同じ数字の、置き場所を変えているだけです。
金利が上がったら、何ができるのですか
金利そのものは下げられません。 これは経営努力の外にあります。
ヨミノワが実際にお手伝いできるのは、利払いの増加分に相当する固定費を、別の場所で下げることです。人件費ではなく、作業そのものを減らす方向です。当社自身が週16〜20時間の稼働で法人を1つ回しているのは、その積み上げです。具体的な進め方は仕組みづくり(受託開発)、費用の一部に使える制度は補助金の相談・初回診断にあります。
金利健診は、その話をする前に「そもそも自社にいくら効くのか」を数字で置く工程です。効かない会社にこの話をしても意味がないので、先に測ります。
この健診が「しないこと」
はっきり書いておきます。この健診は数字を出すだけのサービスです。
- 借り換え・繰上返済・金融機関との交渉について、このサービスでは助言を行いません
- 数字はご提出いただいた資料に基づきます。資料の正確性はお客様にてご確認ください
- 将来の金利水準を保証するものではありません。最終的な判断はお客様が行うものです
- 個人の資産運用・住宅ローン・金融商品に関するご相談はお受けしていません
数字を見たうえで「で、どうするか」の相談が必要な場合は、別途、代表が所見を出す形で受けています。金融機関との条件変更や事業再生が視野に入る場合は、認定経営革新等支援機関や弁護士への相談をおすすめし、ご希望があれば相談先をご案内します。
よくある質問
顧問先でなくても受けられる?
受けられます。単発でのご依頼が可能です。
無借金なのですが、関係ありますか?
この健診自体は効きません。分母となる借入がないためです。ただし金利は別の経路で必ず届きます。事業承継やM&Aで会社を譲る場合、買い手は多くの場合借入で買います。金利が上がると買い手が払える上限が下がるためです。その論点は事業承継・出口の相談で扱っています。
どれくらいで出ますか?
紙2枚が揃っていれば、数字自体は当日中に出ます。
秋田県外でも対応できますか?
数字を出すところまではオンラインで完結します。訪問が必要な場合の対応可否はご相談ください。
銀行に見せてもいい紙ですか?
構いません。ただし本健診は金融機関の審査基準を再現したものではなく、要償還債務年数という一般的な指標を用いた自社試算です。その旨をご承知おきください。
金利健診のご依頼・相談はお問い合わせから。
本ページの金利は2026年10月12日時点、統計数値と試算例は2026年8月時点のものです。次の日本銀行 金融政策決定会合(2026年10月29〜30日)の後に見直します。
最終更新: 2026-10-12