秋田県の最低賃金は全国最低水準。これが補助金申請で「逆にバフになる」ことを、ほとんどの経営者が知らない。
2026年度の中小企業補助金には「最低賃金近傍事業者」という加点項目がある。最低賃金+50円以下で雇用する従業員が全体の30%以上いる月が3ヶ月以上ある事業者は、自動的に加点が付く。しかもこの条件を満たすと、ものづくり補助金やデジタル化・AI導入補助金の補助率が通常の1/2から2/3に引き上がる。
秋田県は最低賃金が全国最低水準だからこそ、この条件に該当する事業者が多い。「給料が安い」という現実が、補助金の世界では有利に働く。
具体的にどれだけ変わるか
たとえば300万円の投資を考えた場合。通常の補助率1/2なら自己負担は150万円。最低賃金近傍事業者として補助率2/3が適用されると、自己負担は100万円。50万円の差は、中小企業にとって小さくない。
さらに、賃上げ加点(+30〜40円の昇給)も秋田では相対的に達成しやすい。最低賃金が低い分、30円の昇給が「賃上げ率」としては大きく見えるからだ。
注意すべきペナルティ
ただし、賃上げ加点を申請して採択された場合、賃上げが未達成だと18ヶ月間、中小企業庁の全補助金で大幅な減点ペナルティを受ける。「取れる加点は全部取る」の精神は正しいが、実現できない賃上げを約束するのは危険だ。
まずやるべきことは2つ。1つ目は、自社が「最低賃金近傍事業者」に該当するかの確認。2つ目は、無理のない範囲での賃上げ計画の策定。この2つを押さえるだけで、補助金の採択率と補助率の両方が上がる。
秋田の最低賃金水準は、見方を変えれば「補助金を最大限に活用できる環境」だ。
合同会社ヨミノワは、秋田を拠点にAI活用の伴走支援を行っています。
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