取引先を紹介する、支援機関とつなぐ、共同事業の相手を引き合わせる。地方の経営では、三者が絡む調整の場面が頻繁にあります。
ここで最もよくある失敗が、いきなり顔合わせの場を設けることです。お互いの前提が違うまま同席すると、その場で温度差が露呈し、関係が気まずくなります。
うまくいく6ステップ
① A社に個別ヒアリング — 何を望み、何が譲れないか。
② B社に個別ヒアリング — 同じことを、別々に聞く。
③ 落としどころを内部で設計 — 両者の話を突き合わせ、成立する形を先に作る。ここが最も頭を使う工程です。
④ A社に感触を伝える — 設計した形をぶつけ、反応を見る。
⑤ B社に感触を伝える — 同様に。
⑥ 三者で会う — ここは確認と握手の場です。
三者会談は「儀式」でいい
⑥の時点で、結論は既に出ています。会って決めるのではなく、決まったことを一緒に確認する。だから場が荒れません。
「事前に根回しするのは不誠実では」と思われるかもしれませんが、逆です。両者が納得できる形を先に見つける労力を、仲介者が引き受けている。当事者同士を消耗させないための設計です。
中立でいることが最大の武器
三者調整で最も強い立場は、その取引で自分が儲けようとしていないことをはっきりさせている人です。利害がないと分かった瞬間、両者は本音を話し始めます。情報が集まれば、③の設計精度が上がります。
もし自分がその取引で利益を得る場合は、最初にそれを開示してください。隠したまま進めて後で発覚するのが、最悪の展開です。
記録を残す
①〜⑤で聞いた内容は、必ず文字で残してください。誰が何を言ったか、どの条件が譲れないか。記憶に頼ると、⑥で食い違いが出ます。録音からの文字起こしと要点整理は、いま最も手軽に自動化できる作業の一つです。
合同会社ヨミノワは、秋田を拠点にAI活用の伴走支援を行っています。
